偏屈士日碌

アジカンを筆頭に邦ロックやアニメについてつらつらと。

五十音順テーマで文章を書いてみよう企画第二回

日にちが次の日になってしまったが、敢えて気にしない方向でいく。

さて、今日は頭文字に「い」の付くテーマということで、「イナズマイレブン」について書こうと思う。


イナズマイレブンとは、超次元(サッカー)アニメ及びゲームである。人間とポケモンが融合したらこんなサッカーになるんだろうな、ということを上手く再現してくれているご親切なアニメである。最近ではスタンドを出したりスタンドと合体しちゃったり、また人間と人間及び恐竜などの人間以外の生物と合体しちゃったりして、ジョジョ化・アクエリオン化が回を増すごとに進行している。当初は子供達をターゲットにしたキッズアニメであったが、腐女子のお姉様方の中でも強大なブームを巻き起こし、一躍大ヒット作品となった。

そんなアニメ(ゲーム)イナズマイレブンであるが、決してただの現実離れしただいぶおかしい腐女子ホイホイのサッカーアニメなどではない。このアニメは、意外と深いアニメなのである。

技こそボールから火が出たり相手を凍らせたりするブロック技があったりと超次元であるが、登場キャラクターが抱えている悩みや葛藤は結構現実的で深刻。同じチームの選手への劣等感だったり、何回戦っても勝てないことへの挫折感だったり、早く強くならなければ…という焦燥感だったり、過去のトラウマがなかなか払拭出来ずにサッカーが出来なくなったり、と可愛らしいキャラクター達が結構様々なことで苦悩している。中には事故で家族全員を亡くしてしまった選手や、親に捨てられた選手、孤児院に預けられている選手なども登場する。
そんな闇を抱えた選手達がチームの強い友情を通じて徐々に心を開いてゆき、悩みから解放されていく様には感動を誘われる。そう、このアニメの一番のテーマは「友情」なのである。暑苦しい程のチームの絆が描かれていて、私はもうそれに一発でやられてしまった。「超次元とかもうどうでもいい。こんな熱い友情物語を見たのは初めてだ!」と、「脅威の侵略者篇」を観て激しく感動してしまった。是非一度観ていただきたい。

そして、このアニメで友情と同じくらい重要なテーマとして描かれているのが「努力」と「諦めないこと」である。先程から書いていて自分でも吐きそうな程綺麗事を言っていると思うが、その所謂「努力」とか「諦めないこと」とかいうものの度合いが尋常じゃない。体が丸焦げにされたり、サッカーボールを体に強く何回も打ち付けられても、主人公は決して諦めずに立ち上がる。常人なら絶対死ぬだろうという程フルボッコにされても、立ち上がるのである。あの根性はナルト並である。中の人的にも。
敵に勝つための努力(特訓)もかなりする。タイヤを引っ張りながら走ったり、ひたすら特訓場でシュート練習をしたりと、とにかく原始的。しかし皆で励まし合いながら勝利を目指してひたすら特訓する。あの努力はロック・リー並である。

私はイナズマイレブンのそういうところが好きである。友情や諦めないことの大事さを教えてくれたし、たくさんの元気ももらった。本当に素晴らしいアニメに出会ったと思っている。気になる方は是非ご覧あれ。


しかし現在、「イナズマイレブンGO」になってから、そういう要素が薄れてきてしまって非常に残念である。スタンドを出しまくるばかり。その続編であり現在放送中の「イナズマイレブンGOクロノ・ストーン」では、さらに薄れてきてしまった。初期イナズマイレブンの主人公が石にされてしまったくらいなので、最早面影は残っていないに等しい。最近はもうあまり観なくなってしまった。


最新作でも、あの素晴らしい感動をもう一度。そう願わずにはいられない。こんな時代だからこそ、あの「友情・努力・勝利」の暑苦しいストーリーが必要なんでないんですか、日野社長。