偏屈士日碌

アジカンを筆頭に邦ロックやアニメについてつらつらと。

ランドマークよどこまでも

ランドマーク発売後から数日間の記憶が殆ど無い。発売までの毎日が恐ろしく長く、一週間が一ヶ月に思える程であったが、発売後の一週間は毎日が過ぎ去るのが、日にちを覚えていない程凄まじく早かった。人間楽しみがないとただ毎日を浪費していくだけなんだなぁ、と思う今日この頃である(実は今書きながらふと思っただけ)。

ランドマークは無事LP盤を購入することが出来た。学校終了後、友人達に奇怪な笑みを振り撒き、「こいつ大丈夫か」といいった感じの痛い視線を気にしながら電車に乗り込む。「今日はしゃぎすぎちゃったなぁ。明日誰も口利いてくれなかったらどうしよ」とランドマーク発売直前になって全く関係のない小さいことをクヨクヨと考え始め、CDショップの最寄駅までの道のりを過ごした。「発売延期になりました!とかタワレコの店員さんに笑顔で言われるかもしれない!」という不安にも駆られていた。

とかウジウジしていたら、最寄駅に到着。電車から降りるなりCDショップに一目散に駆け込み、無事購入することが出来た。アジカンくじみたいなものでファイルも貰うことが出来た。この大きな荷物を受け取った瞬間から帰宅するまで、私は終始ニヤケ顔だったことであろう。車内で考えていたウジウジしたことは、CD(+レコード)を受け取った瞬間からすっかり雲散してしまったのであった。アジカンパワーよ、恐るべし。


そんなことはいい。感想である。しかしランドマークは各々が聴いて何かを感じていれば良いのだし、私の感想なんてわざわざ書き留める価値もないだろう…と発売から四日間、時間も無かったし躊躇していたのだが、前のブログで書くと宣言してしまったので書くとする。一曲一曲ずつ書こうとも思ったのだが、まだ聴き始めて日が浅い。なのでとりあえず全体の感想を大まかに書こうと思う。


まずはメロディー面から言うと、とにかくポップで個性的。スルメ。マジックディスクもアジカンの新境地といえるが(私はマジックディスクが初めて買ったアジカンのアルバムだが)、今回もまたその流れを汲んだかのように非常に新しく、バラエティに富んだ12曲であった。「バイシクルレース」のような近年のアジカンらしい曲もあれば、「これ、本当にアジカン!?」と驚いてしまうような曲もある。「アジカン、変わったなぁ」というのが最初に聴いた感想であった。
しかし何処か耳に付く曲であるのは以前から変わらない。何かしている間、ふとイントロやらサビやらが頭に流れ込んできて、何回もヘビーローテーションして聴いてしまう。その中毒性が、アジカンの不思議なところであり、魅力でもある。

次は歌詞。歌詞は全体を通して「辛い現状でも歌い続ける、生き続ける」といった震災後のゴッチの決意が綴られているように感じる。中には皮肉や社会への批判のような歌詞もあるが、一方で「オールライト」とひたすらポジティブな歌詞も存在する。ゴッチの今の心境に曲を付けたような、そんな印象を受けた。
これがゴッチの想いなんだな、と思うと同時、歌詞が凄く胸に突き刺さってくる。特に「マシンガンと形容詞」の歌詞と「アネモネの咲く春に」の歌詞は痛烈だった。何度聴いても胸が締め付けられる。

以前、何かのインタビューでゴッチは「ドキュメンタリーみたいな作品だ」とおっしゃっていたが、その通りだと思う。特に歌詞に関しては。この二年間で思ったこと、感じたことがこのアルバムに全て込められているな、と思った。これからも歌詞の意味を考えながら、じっくり聴いていこうと思う。

今回はこんなところで。時間があれば一曲ずつの感想も書きたいなぁ。


では、このアルバムがもっと沢山の人々に聴かれることを願って。


アジカン、もっと広まれ!!